カテゴリー: イタリアの町並み紹介と自転車事情

イタリアの町並み紹介と自転車事情 Vol.15(後編)

投稿者 on 7月 01, 2010

■Bianchi工場視察レポート(続き)■

組み立て作業に関しては所謂ライン生産のパーツ・パーツを流れ作業で組み立てるものではなく、1人が1台を最初から最後まで完成させる仕組みになっており、
さすがレース用に特化しているだけの事はあります。これぞ手作りのお手本だと感心しました。
1台分のパーツがパッケージになって各職人さんの手元に届きそれを熟練した手つきで皆さん黙々と組み立てられていました。
中に一人陽気に鼻歌を歌って組み立てていた方も居られましたが・・・(これもイタリアです)
1日の完成車の生産台数は、約50台との事でした。(あくまでもVigna氏の予想ですのでお忘れなく)
それと余談ですが、工場がでかすぎるのか、個人宛の郵便や書類の配達は自転車にて行われてました。

自転車で書類配達

工場内で6月初旬にジャーナリスト向けに発表された2011年最新モデルも展示されていました。一般公開は8月末以降との事ですので、お宝画像です。
(モデル「sempre」は完成車で、「oltre」はフレームのみの撮影になりました)

2011年新モデルOLTREフレーム

2011年新モデルSEMPRE

SEMPREライトブルー

さすが多くのプロ選手に提供しているだけあってオーダーメイド企画室には多くの採寸用器具とそのデータを管理するコンピューターが置かれ、
又そのコンピューターはオーダーメイド用フレーム生産現場のコンピューターと連動されており、データに対して寸分の違いも無くフレームを生産するシステムとなってました。

オーダーメイドフレーム生産現場

この工場で生産される自転車はREPARTO CORSE(レパルト・コルセ)だけあり、その全てが手作業で行われている事に改めて感心させられました。

オーダーメイド自転車企画室

企画室内

企画室でのMARINO VIGNA氏とGIACOMO MAURI氏

中にどう見てもママチャリにしか見えない黒い自転車とそのパーツが置かれているので、Vigna氏に聞いたところ、それはフレームやブレーキシステムはMTBのノウハウを使ったCITY用自転車でレース用以外の自転車で、唯一この工場で全て生産されている自転車との事。
値段が高すぎて売れないので、現在はイタリアのみでの販売となっているそうです。

イタリア製CITY BIKE

工場に併設されたアウトレットショップで確認したところ、定価850ユーロでアウトレットプライスで720ユーロで売られてました。(高い!)

工場併設アウトレットショップ

最後に、歴代のプロ選手が乗ったBianchiの自転車や貴重なパーツを集めている資料館(工場内にある1室で許可者以外立ち入る事ができません)に案内されて
写真を撮らせて頂きました。

資料館

FAUSTO COPPI 1953年ワールドチャンピオン獲得時の使用自転車

JULIEN ABSALON 2004アテネオリンピック金メダル獲得時使用自転車

JULIEN ABSALON

Vigna氏曰く「本当はちゃんとした資料館(博物館?)にして展示したいのだけど、今はそれをする金銭的な余裕がないみたいです」との事でした。
多分、一般公開されたら世界中の自転車ファンが集まってくる事と思います。これを惜しみなく見学させてくれたVigna氏に感謝!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

会社情報
F.I.V. E.. BIANCHI S.p.A.
Via delle Battaglie,5 24047 Treviglio (BG) Italy
Tel. +39-0363-3161
Fax +39-0363-303680
サイト www.bianchi.com

工場併設アウトレットショップ情報
Bianchi Outlet Aziendale
TEL. +39-0363-303670
メール negozio@bianchi.com
営業時間
火~金 10:00 – 19:00(お昼休み無し)
土 09:00 – 19:00(お昼休み無し)
日、月は定休日

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

イタリアの町並み紹介と自転車事情 Vol.15(前編)

投稿者 on 6月 28, 2010

■Bianchi工場視察レポート■

皆さん、こんにちは。
サイクルハンター イタリア駐在員の森です。

今回はイタリアで一番有名な自転車ブランド ‘Bianchi ‘の工場視察に行ってきました。

Bianchi

先日レポートしたMarino Vigna氏がBianchi社のアドバイザーをされているので、今回お願いして同行させてもらいました。

Bianchiの工場は、ミラノ県の北東隣にあるBERGAMO(ベルガモ)県のTREVIGLIO(トレヴィリオ)市にあり、
TREVIGLIOまでは列車で行けても駅から少々離れている為、車無しでは行けません。

目下自動車を持っていない私は、VIGNA氏にお願いするしか術がなかったわけです。悲しいかな・・・

まず、Bianchi社のプロフィールを簡単にご紹介します。
今から125年前の1885年に創業者EDOARDO BIANCHI(エドアルド・ビアンキ)氏がMILANOに自転車屋さんを開業、その後自転車以外に自動車、オートバイの生産も手がけて当時はイタリアでも有数の大会社に成長しましたが、
経済危機に見舞われて自動車部門とオートバイ部門を手放し、自転車製造専業メーカーとなりました。

当時生産されていたバイク

又1997年にはスウェーデンのCYCLEUROPE A.B.社の傘下に入り、イタリアの工場は主にレース用のみを扱うようになっています。
Bianchiの自転車に乗って主要な大会で優勝した有名選手は数多くいますが、
Bianchiと言えば最初に思い出される選手はやはりFAUSTO COPPIでしょう。

FAUSTO COPPI氏

Bianchiと彼との最初の成功は、1940年のGiro d’Italiaでの優勝に始まります。
その後も彼はBianchiの自転車を駆ってGiro d’ItaliaとTour de Franceの両方に優勝するダブル・ツールを達成しました。
それ以外にもFelice Gimondi(フェリーチェ・ジモンディ), Moreno Argentin(モレーノ・アルジェンティン)、Marco Pantani(マルコ・パンターニ),最近ではGiro d’Italia通算最多勝記録(42勝)を誇るスーパーマリオことMario Cipollini(マリオ・チポリーニ)などが挙げられます。

因みに前回取材したOLMOの創業者GIUSEPPE OLMOも当時Bianchiの自転車に乗っていました。

Bianchiはロード用自転車以外にもMTBも手がけており、ロード同様多くの大会優勝者を輩出していますが、
中でも有名なのは2004年アテネオリンピック、2008年北京オリンピッククロスカントリーで金メダルを獲得、2004年から世界選手権4連覇を果たした、フランス人のJULIEN ABSALON(ジュリアン・アプサロン)でしょう。
以下工場内をVigna氏に案内してもらった現在のBianchi社の状況です。
注)数字に関してはあくまでもVigna氏の想像で、正確とは限りませんので、悪しからず。(と言えとVigna氏に指示されました)
Bianchiのイタリア工場では現在REPARTO CORSE(レース部門)のみが存続してロード用、MTB共にレース仕様の完成車の組み立てと、
フレームに関してはアルミ、スティール、チタンを生産しているとの事です。
カーボンフレームは台湾で生産、その他のパーツも海外、主にフランスで生産されてからこの工場に送られて組み立て作業が行われています。

自転車組み立てライン

フレームの生産本数は、年間約1000本で比率はアルミ70%、スティール15%、チタン15%となっています。
フレームの生産現場を拝見しましたが、アルミが中心だけあって、現在でもTIG溶接室が数箇所ありました。

TIG溶接室

溶接室2

(アルミに関しては、今でもデダッチャイのアルミを使用されているとの事でした)
工場内は主にフレーム生産するラインと完成車を組み立て作業するラインに分かれていますが、
場所の大きさの割には作業されている職人さんの数は少なく感じました。

現在の従業員数は約60名だそうです

GIACOMO MAURI氏

因みに主にオーダーメイドを管理している写真のGiacomo Mauri(ジャコモ・マウリ)氏によると「私は1958年に入社して今ではここで
一番古い社員になってしまったが、私が入社した頃はまだ自転車、オートバイ、それと船(カタマラノという双胴船)を生産していて
従業員は3000人以上居たからね、想像できないと思うけど。」との事。(工場の敷地の大きさから十分に想像できますよ、ハイ)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今回はとても多くの内容を取材する事ができた為、全てを書ききれないので
取材の後半は次回アップしたいと思います!是非お楽しみに!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

イタリアの町並み紹介と自転車事情 Vol.14

投稿者 on 6月 11, 2010

■OLMO la Biciclissima 新店舗■

OLMO la Biciclissima

皆さん、こんにちは。

サイクルハンター イタリア駐在員の森です。

約2週間の日本での滞在を終え、無事にミラノに戻ってきました。
やっぱり、日本は酒も食べ物も美味しいのでついつい食べすぎ、飲みすぎになってしまいました、毎度の事ながら。
それはそうと私の日本滞在中に終わってしまったGiro d’Italiaですが、前回取材したMarino Vigna氏の予想(希望)通りイタリア人のIvan Bassoが総合優勝しましたね。よかった、よかった。
今回は以前ご紹介したOLMOのミラノ直営店の新店舗を取材してきましたので、皆さんにご紹介します。

店舗側面

本当は5月にオープン予定でしたが、イタリアらしく内装工事が大幅に遅れてオープンは6月3日になったそうです。
ミラノの空港からバスに乗って帰ってくる途中に、やたら新店舗の看板が道路沿いに立っていたのには驚かされました。
(バスが満席だったもんで、その看板の写真は撮れてません、悪しからず)
新しい店舗はミラノの中心DUOMO(ドゥォモ)から歩いて約15分の便利な場所にあり、以前この場所にはGRANCICLISMO(グラン・チクリズモ)という有名な自転車屋さんがあったそうです。
そういえば、Marino Vignaさんも引退後GRANCICLISMOで一時期働いていたらしく、その時はCINELLIの自転車を買いに沢山の日本人が訪れていたとおっしゃっていました。余談ですが。
お店は自転車屋さんとは思えないほどエレガントな内装で、床がこげ茶のフローリング、壁もモダンな白と古いレンガの組み合わせ、その上地味にならないようにパーテーションは朱赤でポイントを利かせると言う何ともイタリアらしい内装に私も嬉しくなりました。

店内

壁面に飾られたGIUSEPPE OLMO氏のパネル

More…