イタリアの町並み紹介と自転車事情 Vol.11

投稿者 on 4月 04, 2010

百年の歴史、DONISELLI■

みなさん、こんにちは。

サイクルハンター イタリア駐在員の森です。

前回お伝えしたしたOLMOのAdelio Belloni氏からミラノで歴史ある自転車屋さん(製造&販売)があるとの事で 紹介されたDONISELLIのレポートを今回はお届けします。

店舗看板

店舗正面

DONISELLIは今から91年前の1919年にANGELOとGINOとVITO DONISELLIの3兄弟によって自転車製造&販売の店舗をオープンしました。

丁度昨年が設立90年の歴史ある自転車屋さんという事になります。

今までご紹介したロードバイクやBMXを専門に扱う自転車屋さんとは違い、本来の自転車の目的である人や物を効率的に運ぶ自転車に特化して発展し続け現在に至る本当に希少な自転車屋さんです。

Martin Walter氏

荷物を運ぶ為の荷台フレームを自転車用に考案し、現在でもそのオリジナル荷台フレームは多くのファンからも厚い信頼を得ています。(特に配達の商売をされてる商売人の方を中心に)

そのオリジナルフレームを自転車だけではなく、今ではバイク(オートバイ)にも転用して更なる進化を続けておられます。

バイクに関しては後述することにして、自転車に関してはその利便性の良さからミラノ市警察を筆頭に各地方の警察の巡回用自転車を生産している事からも理解できます。

荷台フレーム(ちょっとピンボケしてますが・・・)

今回は納品前の警察巡回用自転車の写真も撮影する事ができましたので、ご覧下さい。(POLIZIA MUNICIPALEとは市や地方の警察の事です)

警察用自転車

因みに日本では警察の巡回用の自転車ってどこのメーカーが納品しているんでしょうか?と、ちょっと興味を持ってしまいました。

上記のようにDONISELLIは荷物運搬用自転車や通常のシティーバイクで有名ですが、以前はロードバイクの生産も行っていたようです。代表的な話としては1950年代から60年代初旬に活躍したスペイン人のMUGUEL POBLETにロードバイクを提供していたようです。

MIGUEL POBLETはイタリアで有名なロードレース、「ミラノ-サンレモ」に1957年、59年に優勝し、その他GIRO D’ITALIAでも区間賞20勝とイタリア人以外の外国人選手としては歴代3位の成績を残しています。

(又もや因みにですが、1位は今でも史上最強と言われているEDDY MERCKXの25勝です)
そのフレームをはじめとする自転車作りの技術は今でも継承されてDONISELLIの自転車作りに活かされていると言う事です。
最近では従来の商売用自転車というイメージからの脱却も兼ねて添付写真のようなNEW MODELのCITYバイクの生産も始められたようです。

NEW MODEL1

NEW MODEL2

このNEW MODEL(取材時はまだ未発表)はフレーム、ハンドル、ブレーキ、ホイール等の色を、お客さんの要望に応えて60色のカラーサンプルの中から好きな色に指定でき、又フレームに関してはオーダーメイドも可能だとの事です。

フレームは完全にロード用に設計されたものですが、あくまでもCITYバイクにこだわり、ブランド名もDONISELLIとは別に現オーナーのMARTIN WALTER氏の名前を冠したMARTINとされたようです。

お値段は400ユーロ~500ユーロと今までご紹介した自転車に比べても格安になっており、勿論1台からのオーダーが可能です。
(フレームからオーダーメイドする場合は約850ユーロになるとの事です)

現オーナーのWALTER MARTIN氏は氏がまだ14歳の1971年にDONISELLIに入り、GINO及びVITO DONISELLI兄弟の下で修行を積み1997年に経営権を引き継ぎ現在に至ります。

以前はDONISELLIの自転車を拡販する為に他の地域の店舗にも卸販売をされていたようですが、やはりお客さんの顔を見ながら大事に販売したいとの意向で現在ではミラノのこの店舗だけでの販売となっているとの事です。(中々言えませんよね、このご時世に)

その影響で年間販売台数は減少して今では年間約3千台だそうです。
ただ、このお店で販売した自転車に関しては最後までメンテナンスが出来るし、お客さんの個々の要望も直接聞けるので満足していると誇らしげに話されていました。

店内1

店内2

店内3

上記のようにオリジナル荷台フレームを活用するために現在ではバイクの生産、販売もおこなわれており、
フレーム及び部品の生産、調達はVENETO州にあるVICENZAの別工場で、組み立ては店舗地下の工房で行われています。

地下工房1

地下工房2

組み立て中バイク

MARTIN氏のバイク

NEW MODELの特別仕様の自転車も地下の工房で生産されているとの事でした。

バイクのエンジンはイタリアでも有名なMINARELLI YAMAHAに生産委託しているようで

このバイクは現在日本でもMOTO MARTIN TIRという名前で販売されています。

まあ、ロードバイクを生産する技術を持ちながらCITYバイクに特化しているDONISELLIのような自転車屋さんが存在し
又、その自転車屋さんが百年近くも継続出来ている事を今回の取材で初めて知る事ができ、私も大変感無量です。

お店情報

DONISELLI
Via Procaccini,11,  20154 Milano
TEL. 02-34533031
サイト www.martinwalter.it / www.doniselli.it
メール info@martinwalter.it / info@motomartin.it

営業時間

月 14:00 – 19:00
火~金 09:00 – 12:00, 14:00 – 19:00
土 09:30 – 12:30,  14:30 – 19:00
日は定休日
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